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【Q&A】そうだ!弁護士に聞いてみよう!《従業員のSNS》弁護士 笠原 輔 2018.12

《従業員のSNS》 弁護士 笠原 輔 2018.12

(秘書)少し前に、ツイッターへの投稿の内容を理由に裁判官が懲戒処分を受けたというニュースがありました。この処分についてはいろいろと問題点も指摘されているようですが、一般に、従業員のSNSの内容を理由に、会社が従業員に対して懲戒処分を行う場合は、どのように考えられているのでしょうか?

(笠原)一般に、会社からの懲戒の対象となるような内容としては、会社の秘密情報を漏洩するものや会社の信用を毀損したりするもの等が考えられますが、まずは、そもそも就業規則に規定されている懲戒事由に該当しなければ、懲戒処分を行うことはできません。

(秘書)あらかじめ就業規則で定めておくことが必要なんですね。

(笠原)そして、就業時間帯以外の従業員の私生活上の行動については、原則として会社は規制することができません。ただし、SNSで会社の秘密情報を漏洩したり、会社の社会的評価を毀損した場合は、例外的に懲戒の対象になります。日本鋼管事件(最判昭49.3.15)でも、最高裁は、私生活上の行為を理由に会社が懲戒処分をすることが認められる場合については、厳格に判断しています。

(秘書)SNSで会社の秘密情報を漏洩したり、会社の社会的評価を毀損した場合は、解雇されてしまいますか?

(笠原)懲戒事由に該当する場合であっても、具体的事情に照らして懲戒処分に合理的な理由がない場合や懲戒処分が不当に重すぎる場合等は、労働契約法15条によって、懲戒権の濫用として懲戒処分が無効となる場合があります。

(秘書)具体的なケースごとの判断になるんですね。会社の秘密情報の漏洩や、会社の社会的評価を毀損するもの以外で、SNSが問題になりやすいケースはありますか?

(笠原)反社会的な意見を発信する場合や社内のパソコンを利用する場合も問題になりやすいです。

(秘書)なるほど、注意すべきことがたくさんありそうです。まずは問題が起こりにくいように予防することからですね。

(笠原)そうですね。会社は、SNSの利用について十分に学習して、ソーシャルメディアポリシー等を策定し、従業員に対して、平素から教育・啓蒙活動を実施しましょう!!

 
弁護士 笠原 輔

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