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在宅勤務を導入する前の注意事項

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《在宅勤務を導入する前の注意事項》 福山支部/弁護士 伊藤 敦史 2021.1

(伊藤)最近、コロナの第3波とかいう話がでてきたね。怖いねえ。

(秘書)ええ。。そういえば最近、私の周りで在宅勤務をするようになった会社員の友達が増えてるんですけど、在宅勤務ってどうなんですかね。

(伊藤)どうっていうのは?

(秘書)在宅勤務中、子供がいたりすると、どうしても勤務を中断しないといけない事があるじゃないですか。高齢者の介護とかする人もいると思うし。そういうときの勤務時間の管理って、どうするんです?
あと、出勤してる人と在宅勤務の人とで業績評価に差があるのかどうかとか、ちょっと心配になりません?

(伊藤)そうだねえ。。例えば、業務を中抜けする場合、その開始と終了時間を会社に報告してもらって、その中抜け時間を休憩時間と扱ったらどうかな。それで、中抜けした時間分、始業時刻や終業時刻を調整する、といったルールにしたらどうだろう。

(秘書)なるほど。でも、労働時間とかに関するルールを、会社が勝手に決めちゃっていいんですか?

(伊藤)いや、在宅勤務でも労働基準法が適用されるから、就業規則の作成・届出義務がある会社だと、就業規則を変更しないといけないね。

(秘書)やっぱり!労基法89条で定められた、就業規則の必要的記載事項の変更になるからですよね?

(伊藤)そう。企業法務勉強会でもやったよね。「始業及び就業の時刻」「休憩時間」に関する事項にあたるよね。

(秘書)じゃあ、業績評価についても、場合によっては就業規則の変更が必要になるってことでいいですか?

(伊藤)そうだね。出社した人と在宅勤務の人で差をつけるなら、「賃金の決定に関する事項」にあたるからね。
 在宅勤務に関する問題点はそれだけじゃないよ。例えば、在宅勤務に必要な通信機器や水道光熱費に関する費用負担の話もあるよね。あと、在席・離席確認の方法もきちんと決めておかないと、労使双方のストレスの種になっちゃう。
だから、在宅勤務をする前には、在宅勤務に関する就業規則を包括的に定めないといけない。その前提として、労使の十分な意見交換も大切だね。ちなみに、厚労省では、「テレワークモデル就業規則~作成の手引き~」を公開しているよ。

(秘書)なるほど。。見てみますね!


福山支部/弁護士 伊藤 敦史

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