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契約書を作ろう!!でも、作れない場合はどうする?
山下江法律事務所の弁護士の吉村です。今回は契約書についての話です。契約書を作らないままで取引をしている会社も少なくないかもしれません。皆さんの会社はどうでしょうか?契約書なんて作らなくてもこれまでトラブルが起こったことは無いから大丈夫?いやいや、今までトラブルが起こってなくても、明日は起こるかもしれません。
1 契約って何?
そもそも、契約って何でしょうか?契約は、「複数当事者の意思表示が合致することにより成立する法律行為」のことをいいます。意思表示の合致により契約は成立するので、契約書の作成は契約の成立の要件ではありません。契約書が無くても契約は成立します。(例外的に書面で行うことが成立要件になっている契約もあります。)
2 何のために契約書を作るの?
では、契約書は何のために作るのでしょうか?それは、契約が成立したことやその内容を明確な証拠にして残すためです。証拠が無ければ、相手方が債務を履行しない場合に訴訟をしても、裁判所は契約の成立を認めてくれません。ですから、契約書には、「誰が」「誰に対して」「いつ」「何を」「どうする」債務を負うのか、契約が成立したこととその内容を明確に記載しておく必要があります。
なお、「覚書」は「契約書」よりも効力が弱いと誤解している方もいるようです。しかし、そもそも、契約は意思表示の合致によって成立します。書類を作成するのは、契約が成立したことやその内容を明確な証拠にして残すためです。それが明記されていれば、タイトルが「覚書」であるか「契約書」であるかは、大した違いではありません。
3 取引先が契約書を作ってくれない場合はどうしたらいいの?
契約書を作成するのは、契約が成立したことやその内容を明確な証拠にして残すためです。ですから、取引先が契約書を作ってくれない場合は、契約書以外のもので証拠を残しておくことを考えましょう。例えば、メール、会話の録音、発注書、納品書等を利用することが考えられます。
どのように契約書を作ったらいいか悩んだとき、相手方が契約書を作ってくれない場合にどうやって証拠を残したらいいか悩んだとき、契約したのに相手方が債務を履行しないとき、当事務所は様々な場面で皆様のお力になります。困ったときは当事務所にご相談下さい。