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社労士だより 2021.7

 業務提携先である、フクシマ社会保険労務士法人の社会保険労務士/松本雄介さんによるコラムを連載します。ぜひご覧ください。

『通勤中に起こした事故の責任』 社会保険労務士/松本雄介 2021.7

 今までマイカー通勤を禁止していたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、公共交通機関での出勤を減らすため、マイカー通勤を一次的に許可している企業もあるのではないでしょうか。

 マイカー通勤において、通勤中に事故が起こると、従業員が加害者にも被害者にもなる可能性があります。被害者となった場合、労災保険上の通勤災害としてカバーされる場合があり、会社に対しての責任追及も通常は考えられません。

 加害者となった場合、会社が法的な責任(使用者責任)を負う可能性もあります。

 マイカーが会社の業務には一切使用されず、純粋に通勤に使用されていたが、会社がマイカー通勤を助長していたり、関与していた場合に「普段から安全運転に努めるよう指導・教育すべき指導監督義務があった」「会社は従業員を監視・監督すべきだった」等、会社の責任を認めた判例もあります。また、純粋に通勤に使用されるだけに留まらず、業務にも使用する場合にはほぼ会社の責任は認められてしまいます。

 事故が起こった場合、加害者の保険が十分でない場合など、賠償がうまく行われないときには、被害者は会社に対して何らかのアクションをとる可能性も否定できません。このようなリスクに備えるには、マイカー通勤の許可要件やルールを整備し、厳格に運用することが望ましいといえます。

 マイカー通勤を許可する場合には、①安全運転を意識づけるための指導や教育を行い、会社の監督責任を果たすこと、②業務にはマイカーを使用させないこと、③対人・対物双方について無制限の補償内容となっている保険への加入を義務付けること、が有益だと思われます。


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